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労働時間について考察|電通、労働時間2割削減を受けて

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はじめに

今回のご紹介したい記事は、こちら。7月27日、電通が過重労働撲滅を目的に「労働環境改革基本計画」を発表したとのこと。

headlines.yahoo.co.jp

具体的には、1人当たりの年間の総労働時間を2019年度に「1800時間」と、残業が最も多かった14年度(2252時間)の80%に抑制することを目標に掲げており、その中の施策として「週休3日制や大幅連休などの休み方改革」や「人員増強」などを挙げている。

今回、基本計画を策定するにあたっては

電通は新入社員高橋まつりさん(当時24)の過労自殺を受け、昨年11月に労働環境改革本部を設置し、午後10時消灯といった施策に取り組んできた。今回の基本計画は、約100回にわたる社内の意見交換会などを踏まえて策定した。

と発表されている。

この改革によって、二度とこのような悲しい出来事が起きないように働き方を変われば幸いですし、この電通社の改革が、日本の労働問題において、一つの改善のきっかけになってくれることを願っている。

そのような中、電通社が掲げる「1800時間」が少しイメージが湧かない点もあったので、簡単に統計データを活用し、見ていきたい。

1.因みに実労働時間の「1800時間」の算出イメージは?

仮に勤務日数が240日、勤務時間が8時間(例:9時から18時)だった場合

A) 通常勤務時間:240日/1年×8時間/1日=1920時間/1年
B) 有給休暇(20日):20日/1年×8時間/1日=160時間/1年
A-B) 1920時間-160時間=1760時間

単純に計算するだけだと、1800時間の実労働時間は、ほぼ残業していない状況。

ここから仮に残業などを加えると全然超えてしまう。仮に1日1時間残業するだけでも、有給休暇を全部取得した場合で勤務日数220日と考えたとしても、

C) 残業時間: 220日/1年×1時間/1日=220時間/1年
A-B-C) 1760時間+220時間=1980時間

220時間増える為、これだけでも、実労働時間は1980時間となる。正直、電通社に限らず、難易度高いのではと思わず言ってしまうレベル。

2.日本は世界的に見たら、労働時間は多いの?

Employment - Hours worked - OECD Dataによれば、2015年度の日本の総労働時間は「1719時間/年」と発表されている。(図1)

※図1f:id:chihiro_dayori:20170727201215p:plain

参照元:https://data.oecd.org/emp/hours-worked.htm

思わず「本当にそんな少ない?」といってしまうほどだが…こちらは「OECD加盟国」35か国の比較グラフとなっている。黒棒が加盟国の平均とした場合、日本の位置は平均より労働時間は少ないといった状況。世界的に見れば、決して多くもなく、少なくもないという結果が出ている。

そのような中、電通社が発表する2014年の総労働時間「2252時間/年」を見るにかなり業務過多になっていたことは明らか。因みに現在最も労働時間が長い国は「メキシコ」で「2248時間/年」となっている。

3.日本の総労働時間の推移

1985年から2015年の日本の総労働時間の推移を確認して見ると、年々減少傾向にある。1998年を皮切りに、OECD加盟国の平均を下回る推移で進んでいる。(図2)

※図2f:id:chihiro_dayori:20170727201950p:plain

参照元:https://data.oecd.org/emp/hours-worked.htm

バブル期である1980年後半では「2000時間」を超える総労働時間となっている。

OECDが発表する統計データでは1970年まで遡れるが、1970年では「2243時間/年」と発表されており、先に述べた電通社の2014年と同等の数値。日本の労働推移から見ても、電通社は少し働き方への取組は遅かったのかもしれない。

4.労働は「数値」に捉われるよりも「見える化」が大事

この統計データを見る中では、日本の労働時間は改善されている様子。

しかし、本当に"労働時間の減少になっているのか"と少々疑問が残る。この数値は「本当に働いた時間をしっかり付けた時間か」という点。データが間違っているという訳ではなく、データ自体の精査ということ。

「サービス残業」や「社畜」と言われる言葉が出てくる限り、数値はあくまで指標でしかなく、本質をはっきり映し出すものではないと思う。

だからこそ「午後10時以降の消灯」や「パソコン持ち出し禁止」などといった具体的な働き方改革を計画し、どのような結果が出て、更にその結果を元に、どのように改革案をアップロードをしているかが、もっと見える化されるといいと考える。

5.改革案が先走りし、表向きの改革にならないように。

これは、私も一企業人として思うのだが、例えば「パソコン持ち出し禁止」。働く社員のことを考え、「パソコンを持ち出さず、残業するなら会社で」と働きかけをしてくれていることは理解できる。

ただ「今までの労働状況を踏まえた上での対応」との前提条件で進めてほしいのが本音。勿論、個人としても"効率を上げる"、"仕事量の見直しを打診する"など行うべきことはあるが、一方で本質である「パソコンを持ち出さないといけないレベルの仕事量」だったことも、念頭において考えてほしい。

その前提が無ければ、社員の働き方を見直す為に行った取組が、逆にもっと仕事の縛りを与えてしまうことも往々にしてある。

なので「仕事の質を変えないこと」と「社員の働き方」の双方からのアプローチが必要だし、改革案を出しただけでなく、改革案を取り組んだ後のきめ細やかなサポートもあると、働く身としては救われる。

最後に

少しずつ日本の労働環境も改善されているのは事実。「ワークライフバランス」などの言葉もよく聞くようになったし、プレミアムフライデーのような取組も出来たところから見ても。

このような取組が電通社のみならず、国全体に波及し、ますます皆で働きやすい環境が考えられるようになったらいいなと思う。

おしまい。【文字数:2558文字、作成時間:1時間】

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